お店の外壁を考える

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     店といっても当店ではない。以前記事にしたかもしれない、東京は中目黒にある
    「バランチェッタ」の外壁工事が動き出した。激戦地に出店して幾星霜、出現しては
    消え去る飲食の世界で10年続けば大したもんだ、マジで。その店の外壁が傷んできた。
    ずいぶん前からなんとかせにゃぁならんと話しはあったんだけど、機は熟さず。今年に
    なって風雲急を告げってほどじゃないけど、ま、そろそろやらんとマズイだろうと。


     これが現状。なかなか風格があるとアタイは思うんだけど、オンボロ過ぎるんじゃ
    ないかい、淋しいとお客さんに言われたり。木の柱板や土台が腐ってきていることも問題。
    いろんなことが重なってのいよいよというワケ。

     で、アッチの店主が用意した外観のイメージがコレ

     確かヴィトンのジーンズだ。こんな感じにして欲しいと。彼の考え方は理解している
    つもりだったけど、こう来ましたかって。しばし考えあぐねた村越、なかなか良い考えは
    出ないのであります。そうか、パッチワークか。で、材料はどうすりゃええんだ。こんな
    感じの材料なかなかないでっせ。古材を探せばあるかもしれないけど、古材は高いだろう。
    身近にないか。できればタダでもらえるような。捨ててあるような材料は転がっていない
    もんか?

     探すったってアテなんかまったくない。むろん、私は持っていない。しばらく後、駐車場
    を借りているサンダンスさんのとこへ行ったときにふと聞いてみたら、ありますよ、ほら、
    そこに。見れば庭の片隅に古材が野積みされてるじゃんか。板の表面はいい具合にボロボロ。
    厚みもあるし長さも巾も手頃だ。いいの? ほんとに?? タダでもいいワケ??? 何回
    も念を押したあげくに、そのまま車に積んで持ち帰る。といっても野積みだからさ、白蟻が
    群がっているの。大量だ。殺虫剤があれば簡単だけど、そうはゆかないからシートの上に
    載せて帰る途中の気持ちはイヤなもんでっせ。群れをなすシロアリが後部でうごめいている
    のですから。ポトポト床に落ちるのもいるだろう・・・・・・・・。


     その一部ですわ。巾が広いので2分割せざるを得ない。このままだと縦に薄く切断
    できないんだもん。こんな板が10枚ほどあったのさ。


     板の厚さは6センチから7センチもある。これを薄く切るわけだ。厚すぎるから、最初は
    二枚にとも思ったんだけど壁面を埋めるには少し足りないから三分割にする。出来上がりの
    壁面は凸凹にしたいから、厚さは適当に変えなくてはならない。丸ノコ盤は刃が円状だから
    7㎝程度の高さにしか刃が上がらない、ひっくり返して切断しても15センチほど。あとは
    バンドソーという機械で残った部分を切って行く。これがなかなか恐い、一度は大きな音と
    ともに刃が外れてしまった。刃が折れたんではなく外れてしまった。お恥ずかしい。


     多少の苦労の末、切り終わった。これで下地は揃った。後は、これをどうやって壁に
    はめ込んでゆくか、だ。


     壁面全体をどうするか? 最初はこんなもんだった。見せたら軽くあしらわれて
    しまった。なんだい、これはってなもんだ。 ダメなんだ、こんなもんじゃ。


     話しの中で道路標識が出てきたから入れ込んでみたら、これも軽く却下。笑われて
    しまった。いやはや、どうすりゃええのさ思案橋!


     道路標識ならぬ、食材標識ってのはどうかい? オモロイと思たんだけどなァ。
    ウミガメなんかいいでしょ。でも、これも却下。ドツボにはまりつつの感強し。光明なんか
    まるっきりない。一筋も、だ。

    つまり、昔のホーロー看板やら交通標識みたいなもんは出すぎちゃイカン、見えるか
    見えないか、ほとんど隠して分かるかわからないかギリギリがよろしい。そうかい、やっと
    見えてきたぜ。古材はいいんだな、そんなら、まずは古材を並べてみよう。その後空いた
    場所になんかオモロイものをこっそりすればいいんだな。

     で、古材を切り刻んで壁面に並べてみた。並べる最終案は先のことだけど、まずは
    叩き台となる最初の案を考えなきゃ始まらない。

     いい加減なもんだけど、ある程度は完成形に沿ったもんでないとならない。だからさ
    寸法を入れて、小さく切って張り付けて。並べてゆくうちに頭は大混戦!!!


     それに基づいて模型を作る。模型の威力恐るべし、こんな簡単なもんでも完成形が
    イメージ出来る。

     ザックリこんな感じ。凸凹の古材の上に看板らしきものがピンで止めてある。ピンで
    止めるってのがミソでさ。なんか仮設って感じがするでしょ。胸張って堂々、歴史もある
    ってんじゃなく、いやいや大したことないっす、ちょっと間借りしてやってんのす、な。
    でも、味も接客もおこたりない。隠れた名店にふさわしいと私は思うんだけど、どうなる
    ことかワカラニャイ。

     これに件の樹脂塊が加わるという寸法。


     表面も汚いけど裏面はさらにヒドイ。ダンボールがくっついて汚さ丸出しだ。

     古材のレイアウトとこの樹脂をどう使うかは、私が考えることは出来ない。この外壁は
    キレイは困る、デザインしちゃイカン、いわゆるモダンデザインの考えは一切通用しない
    から、昔気質のアタイにゃ到底無理なのよ。整わず、めちゃくちゃで、なんだこれは?と
    思うような、インパクトが必要で、レストランであることは分からなくてもイイ。そんな
    設計はかなりトンデモナイ発想でなけりゃムリなのよ。ってことで、指名したのがKIOSK
    美嬢。M田さんと席を隣りする留学生のSさん。この二人なら私なんかよりグッとステキな
    ものにしてくれるだろう。それが何よりの証拠には、樹脂塊の表よりも裏の方が美しいと
    宣う。面白いよりも美しいですからね。しかも、二人同時に言い放ったの。勝てませんよ、
    ったく。

    いやはや世の中いろいろ、外観もいろいろ・・・・・・・・・な、店主ですわい。

     

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    コメント
    「イタリアの掘っ建て小屋」みたいでイイ感じだと思います。国旗を今みたいに左肩に掲げるのでしたら、もう少しおおらかに割り振りしてもよいかも(模型作って見ないとワカリマセンが…)。
    • tama
    • 2013/12/16 9:11 AM
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