粘りの自在鉤

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     「自在鉤作ってみたが今ひとつ」

     一句ひねってみたが、季語もオチもなく、相済まんこってス。

     

     フルイにかけた灰のおかげで炭火は絶えることなく熾きつづけている。

    これまでは時々使っていただけだった火鉢、毎日使うといろんなことが

    わかってくる。灰もその一つだ。長年放置すると自重で固く締まるの

    だろうか、炭火の維持に気を使うこと多し。さらに、灰をかけて翌朝

    まで火を保つことに失敗も数しれず。それらの難事が夢幻のごとし、

    なんの不安もなくなめらかな使い心地にきわめて満足な日々なんですわ。

     

     茶事には湯が欠かせない、湯を沸かすには炭火が必要、炭火を保つ

    には健全な灰、という三段論法が身にしみる。というのもその昔、トチ

    狂って利休ごっこに励んだことがあってね。授業で待庵の実物サイズを

    作ったことがある。二人客でも息苦しい、三人客ならぎゅうぎゅう詰め、

    床を持ちあげて小火鉢を埋め込み、ロウソクを灯し、カミさんの友人に

    茶を点ててもらった。秀吉と利休の濃密な空間を実感してのち幾星霜、

    我が店で炭火に巡り会うとは思いもしなかったワ。

     

     といってもたかが灰だけのことなんだけど。鉄瓶に湯が滾る音が

    聞きたくて鉄瓶を買い求め、五徳の使いにくさに閉口して、自在鉤を

    作ったのが前回。あまりの軽量に、鉄瓶を上げ下げするたびにクルクル

    回り不安定この上もなし。ある程度の重さが必要なんだなと実感し、

    改良に至った次第。そもそも1.5个虜戰錺ぅ筺爾鯏薫羃治m吊下げる

    ことがイカンのだ。もちっと固定する方向へと、三分ボルトを繋いで

    みる。

     天井面のアルミパイプを排し、角材で試し中。鉄瓶たって大した

    重さじゃない、これでイケるだろう。

     1mの三分ボルトを長ナットで継いで、下部には古竹を。一式全部

    メタル仕様にしたかったんだけど、ふとこの古竹を思い出してね。

    結婚したての時、カミさんの実家の五右衛門風呂で使われてた火吹竹

    なんだ。亡き義祖母がこれで火を起こしていた記憶も生々しい一品。

    他人がどう思おうが私にとっちゃかけがえがなく、こうして使うこと

    で生き返れば慶事だ。

     最下部はアイナットでスッキリ。細ワイヤーはいずれ4个涼翅世

    なる。これでクルクル回ることは少なくなるだろ。

     そして周囲にテーブル様を作ってみた。暖房としての火鉢はかなり

    な魅力を持つ。囲炉裏ほどじゃないにしても炭の直火があれば誰でも

    手をかざしたくなるってもんだ。自然と丸座になって差し向かいな

    状況になる。ってことになれば茶碗を置く台が欠かせない、長火鉢の

    猫板のようなもん。

     

     今回は8枚の板を継ぐなんてことは考えず、ベニヤに突き板を

    合わせて一枚で作ることを決め、丸く切り抜き面縁テープ、周囲は

    8角に切り落とし、角材を接着し丸面仕上げ。問題は、火鉢への

    固定方法だ。ネジで傷つけたくないし、下台で固定するのはいかにも

    大仰。もちっとサラリと目立たない固定を考えて・・・・・

     いまんとここうなってる。台下に8本の脚状部品をつけて、火鉢の

    胴中央に向けてボルトで圧着、ボルト先端部には当て板で傷つかない

    仕様。寸法を測るのにちょっと苦労、とりあえず作ってみた。

     胴の中央で締め付けるとスポッと抜けそうな予感充分。もちっと

    下かいな? でもそうなると角度がついちゃうな? 中央なら直角で

    ほぼOKだけど。まぁ、角度たって微妙な違いだろうし、そもそも

    角度も測れない、正確な技術もないコチトラならエエ加減なとこで

    収まることに賭けてみようかな、と。

     

     現在、試用期間中な火鉢テーブル。問題が起きるとすれば、炭火の

    火力で、中央丸抜きした部分に接着した面縁テープが剥がれてくるか

    否か、胴に圧着した脚のせいでテーブル面が変形しないか否か、

    そして使ううちにテーブルそのものがスッポリ抜けないかどうか、

    客がテーブルに手をついた拍子に火鉢ごとひっくり返らないか

    (まぁそんなことは起きないだろうけど)、それらの実証実験を

    経たのち、いよいよ本チャン作り、塗装となる。

     

    火鉢の効用は素晴らしいと言っておこう・・・な、店主でした。

     


    自在鉤

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       Toll Gさん、いえいえ決してあなただけの疑問ということは之無候。

      書いてて内容のつながりがイマイチ、ちょっとわかりにくいかなと思って

      たもんで納得の投稿でしたのでご心配なく。

       

       さておき、自在鉤だ。

       元はといえばこの火鉢、は記事にした。思い起こせば13年前は

      コント55号、こっちは新婚旅行で買い求めたから45年前だ。

      径60僂世ら大した大きさではないけど、それでも自宅で使うには

      充分な邪魔者、置き場所にも困り彷徨い続けて、地下の工房に逃げ、

      一旦は収まったかに見えた。暖房機能は満足できるもののやっぱり

      ここでも邪魔者で、喫茶店を機に地上に復活しようやく安住の地を

      得たの。

       

       長き歴史のすべてを見てきた私としては火鉢が居場所を得て、

      しかもこの場所が最終地であるであろうことを確信できている今、

      誠に喜ばしいことで、この喜びは私だけのもの、よそ様には理解

      し得ないことと考えているだわさ。

       

       灰を篩に掛け、炭火は問題なく熾き続け、いと満足なりしなれど、

      問題はヤカンを置く五徳。脚が邪魔でどうにもならない。となれば

      自在鉤しかないという結論にたやすくたどり着く。

       どなたもご存知、自在鉤。裏隣の農家で竹をもらって作ろうかと

      チョッピリ考えたけど、今更竹でもあるまい、懐古趣味も持ち合わせて

      ないし、ということでワイヤーとパイプで作ろうと思い立ったんだ。

       

       馴染みのネジの永井へ行き、1.5丱錺ぅ筺爾硲境个離好謄鵐僖ぅ

      を買い求め、とりあえずの試作を作ってみた。その後、長いパイプ

      を再注文してこんな感じになったわけだ。

       天井面、アルミ角パイプに大小2つの穴を開けて取り付ける。

      中央の大穴は天井ボルトに、そっから20冦イ譴疹穴は1.5丱錺ぅ筺

      が通る。天井ボルトは丸輪っかのアイボルトだから、そのまま直下に

      吊り下げること可なれど、店内の火鉢の位置と相反することになり、

      そのための20僂侶螳榮阿箸覆辰燭鵑世里辰掘

       そのワイヤーを6亰堕垢毅mのパイプに通し

       下部はワイヤークリップで留める。これでパイプは宙吊りとなる。

      いずれはクリップを隠すキャップのような木の部品を作らなければ

      ならない。

       ワイヤーもパイプも細いんで写らない。見難いでしょう。

      右手、上から降りたワイヤーはパイプに中通しされ、腕木を貫通し、

      終末部はクリップ固定され、ワイヤーはそのまま下に降り、U字形

      の軌跡を描きつつ、上部に引き上げられて、腕木のもう片っぽを

      貫通し、最後はクリップで固定されるという按配。

       

       最初の試作はワイヤーだけでパイプなし、そこに腕木を通した

      ものの、一瞬でワイヤーはS字形に急速屈曲、ズルズルと腕木が

      下がり、高さ調節もままならず、湯が滾る鉄瓶が炭火の上に

      ぶち撒かれる恐れ満々、慌てて次善の策なパイプの登場と相成った

      次第。

       U字形のワイヤーにコマのような部品を引っ掛けて、さらにその下

      に角形の部品が連結される。丸角2つの部品は4丱椒襯箸廼刺し

      され、両端は袋ナットで締められる。

       

       ざっと仕組みはこんな具合だ。

       ともあれ結果は上々の出来上がり、あとは腕木を残すばかり。

      ワイヤー&パイプのメタル世界、アクセントとなる腕木ならば徒や

      疎かにはできまい。使ったことない希少材、黒柿黒檀紫檀を使っても

      バチは当たるまい。そんなこんなで一人で悦に入ってるワケだ。

       

      最初の目論見が見事的中! 極めて満足・・・・・・な、店主でした。

       


      拝啓 Toll Gさま

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         1日にご質問を受け今日は4日、三日間のご無沙汰失礼でゴンス。

         

         件のカーリーメープル材は、厚さ35×幅20×長さ2.7mでした。

        余談ですが、天然木の値段は、㎥で計算します。个筬僂mに変換し、

        0.035×0.20×2.7=0.0189㎥となる。ただし、この材は両面を自動

        鉋盤で仕上げ済みなので元の厚さ(40弌砲之彁擦掘△気蕕鮪霹

        加工費1000円が加わります。つまり、正確な計算は0.040×0.20×

        2.7=0.0216㎥にカーリーメープル材の㎥価格90万円を掛けた金額

        19,446円+1000円=20,446円となります。

         

         余談が長くなりました。肝心の材の使い道です。購入のきっかけに

        なったのは、バスケットの蓋です。白木の蓋が欲しいと相談があった

        のが数週間前、現在バスケットの編み作業が進行中、さらに欲しい方

        は一人ではなく数人いる様子というひどくあやふやな内容。とはいえ

        いずれは注文されること必定なので、2.7mを三等分し、一枚だけを

        縦割りに厚さ10个忙転紊欧討發蕕辰燭錣院10个箸いΔ里漏犬慮さ

        でお客さんからの指定なんだ。

         

         で、残りの一枚をフラワーベースに充てようという魂胆。その昔、

        徒然なるままに作ったことがあって、ここらで一発キメにゃならん

        だろということで発心、作り始めたんだわさ。

         その一例がコレ。細身のグラスだけじゃ倒れちゃう、ならば丸型の

        座を用意すればよろし、と愚かにも考えた次第。しかし、厚さ3〜4

        僂糧弔鮴擇衄瓦のはなかなかのもんでね。愛用のヘグナー糸鋸盤

        でも一向に進まない。刃の厚さ、切断スピードを調整しつつひたすら

        コトコトと切り進むことの歯痒さよ。外周を切り終えるのに30分以上

        かかる。さらに内周はグラスとの嵌め合い具合もあるから余計慎重に

        ならざるを得ない。穴とグラスがブカブカだと傾いちゃうでしょ。

         

         飽きっぽいタチなんで、ジワジワ切り抜く作業に耐えられない。

        すぐ休憩したくなっちゃう。そんなこんなで腰が重くなるってこと。

        休憩9割作業1割って具合だから、なかなか進まずほったらかしは

        今日も続き、今日の続きはまた明日ってことになって幾星霜。

         

         茶色材でいくつか作ったときにちょうどカーリーメープル材を目に

        したんで、バスケットの蓋と合わせて買う気になったのです。3分割

        の最後の一枚はいつ出番があるかわからない。眠れる工房の美材だ。

         これで答えになってるかな?

         

         雑駁で愚鈍な日々でも時は過ぎてゆくわけだ。今、喫緊の課題は

         これ。むろん火鉢だ。店の暖房用に母屋から移動し脚をつけて、

        随分と時間が経ってもうた。喫茶店化していよいよ出番到来、数日前

        に灰を篩にかけてサラサラになったものの下台は灰だらけのまま。

        上に吊られしは石。いやね、やかんで湯を沸かしたいと五徳を置いて

        みたものの、炭火の調整がムズカシく、ならば自在鉤をと思い、位置

        合わせとして天井から吊ったもんだ。

         吊元の天井はこんな感じ。このアイボルトにワイヤーを結んで

        そのまま直下に降ろしたが、火鉢の位置と合わない。およそ20僂

        ズレがある。ならばとネジの永井でアルミ角パイプを買い、中央で

        天秤にしてみようと画策中なんですわ。

         

         暖房としての炭火の効用はなかなかのもんでね。今の季節じゃ

        熱すぎで、本格作動はもちっとあと。それとね、暖房だけじゃなく

        話の種にもなる優れモノなんだ。昨日も珍しくツマミで来店された

        母娘たちと火鉢を眺めながら話が弾むわけよ。火鉢談義で過ごせる

        なんざ私の年齢ならばこそでね。懐かしさはどんな年代でも感じ

        られる稀有な感情と誰かが言ってたけど、炭火の爆ぜる音、鉄瓶の

        湯が滾る音には懐かしさが凝縮されていることをしみじみ想う

        今日この頃でアリマスる。

         

        立てば歩め、歩めばいずれ完成する・・・・・な、店主でした。

         


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